滋賀県知事選挙は、今の政治(というか、有権者の意識)の流れ、
(・・・これは私も確信を持っていたことですが・・・)を顕著に表しているといえますね。
まず、ちょっと情けなかったのは、
民主党。小沢代表が
「知事選と政令市長選は与野党相乗りをやめる!民主党の理念を実現できる独自候補を立てる!」と宣言した直後なのに、
「例外ですから・・・」とか言って
「相乗り」して、負けてしまいました。
これは・・・隠すことのできない「体質」なのかもしれませんね。滋賀県連だけの問題なのかどうか・・・またこれから変わってくるのかどうか・・・もう少し見極めなければならないかもしれませんが。
私は滋賀県で生まれたこともあり、東京での滋賀県人会の席で国松知事とゆっくりお話したことがあります。(実は議員会館でも少しお話したことがあります。)人のよさそうな、
普通のおじさんで、いろんなことを率直に話していただいた記憶があります。悪いことはしなさそうな方で、自治会長さんや何とか協会の会長さんにもふさわしそうな、親しみやすい方です。まさかあの方が
こんな形で転げ落ちるとは思いませんでした。
ひとつには、
今までクビ長に担ぎやすいとされていた「あくのない普通のおじさん」というのが、支持されなくなってきたのかもしれません。というか、政党や議員が
「担ぎやすい人物」と、有権者が
「期待する人物」はまったく別になってきたのかもしれません。
また、争点がしっかりあって、それに対して政党が出した答えに対し、総選挙では自民党を支持した人も、民主党を支持した人も、違和感を感じたのでしょう。
ご存知のとおり、
争点になったのは「新幹線の新駅」問題です。
写真の場所に、
県が117億円、地元の7つの市(栗東、大津、草津、野洲、守山、湖南、甲賀)が
121億円、
JRが8億円という負担で、新しい新幹線駅を作ろうというものです。
ちなみに私は甲賀市(合併前は甲賀郡土山町)で生まれ、12歳まで甲賀の山奥で遊んでいました。
私は土地勘があるので少しコメントすると(別に国松知事を擁護するわけではありませんが・・・)、県として117億円の負担なら、
「めちゃくちゃなムダ使い」とも言えないな、と思いました。
というのも、確かに在来線系とのアクセスに問題はありますが、滋賀県南部は日本でも有数の人口・産業ともに発展中の地域であり、
さらなる集積力と高度化を求めるなら、「あり」ですね。
県は
10年間の税収増だけで200億、経済効果は6500億と試算したようですが、あながちウソではないと思います。ただ、
多くの県民は「ムダ使い」と判断したようです。
ここで皆様にも考えていただきたいのは、
「多少はムダ使いともいえるが、便利になるのは地域の人たちで、周辺への経済効果もある117億円」と、
「浜松のムダな区役所新設のように、バスが1時間に1本しかないような場所や、ラブホテル街の脇など、多くの人が不便になるし、周辺への効果もないし、プラスはほとんどない35億円」とでは、どちらがいいでしょうか?
そう考えれば・・・
浜松市長も変えなければなりませんね。
こうした日本全体の有権者の反応を見、地域で市民の声を聞いていると、浜松においても同じような流れを感じます。
新しい市長を作り、浜松を改革・活性化の軌道に乗せる仕事、がんばってやらなければなりませんね。