空洞化に勝てるか?

空洞化に勝てるか?

今日も外回りをしていたのですが、ある会社で厳しく産業空洞化に対する指摘がありました。

私もこのことは一番心配しています。浜松市では今まで産業政策を言えるものをやってきていないので、いまになってこれまでの問題が一気に噴出したと言うことでしょう。

やはり、ホンダがオートバイ製造をやめてしまうと言うこと、そしてヤマハがグランドピアノ作りをやめてしまうと言うことは、精神的にも、産業的にも大きな痛手です。実際、下請けさんも含めて産業の地図は大きく変わることになるでしょう。

私は、まずはヒアリングから始めるべきだと思います。現場がどんな問題を抱えているか、どんなビジョンを持っていて何を行政に期待しているか、ともに解決できる課題はどういうものがあるか・・・これまでなにもしていなかったので、逆に言えば宝の山のはずです。

このまま何もしなければ、浜松は「産業都市」という看板をはずすことになるでしょう。無為無策だけど、悪いことはしないという市長をどう評価するか・・・これは人によって微妙な問題でしょうが、私は経営者として失格だと思っています。

いよいよ29日の行革審では市長も出てくるようですが、遅きに失しているのではないでしょうか?本当に改革する気持ちがあるなら、もっと早い時期に出て行って、直接話を聞くべきではなかったでしょうか?

これとまったく同じことが産業政策です。本気なら、まずは自分で声を集めるべきです。

そろそろ、総理大臣の真似事をする市長さんから、本当に市民と同じ目線に立ち、産業のこと、暮らしのこと、教育のことを一緒に考える、経営者としての市長さんを作らなければなりませんね。

がんばります。


この記事へのコメント
スズキヤマハホンダの工場が、掛川や牧ノ原、熊本の野っぱらにある
浜松市内ではとても用意できないような大工場に移転してしまう。
浜松市民としてとても無力感を感じます。
工場跡地や下火になった養鰻場跡にショッピングセンターができて
さらに郊外化が進み、工業用地がさらに減ってしまいます。
かといって、空き地にしておいても大工場が都合よくできるわけではなく、
またサイズ的にも充分ではなくどうにもならない。
これはもう行政だけのせいではないような気がします。
土地利用について市はどの程度強制できるのですか?
市に対する批判も聞きますが、何かもやもやします。
結局大企業の都合に合わないから流出していくだけのような気もします。
市はどんな産業政策が可能で、どんなところが怠慢だったんでしょうか。
批判したくても肝心なことがよくわからないのでますます無力感を感じます。
Posted by at 2006年10月30日 01:26
えーっと、実はそうではありません。

まず何のために企業を誘致したり、政策的な支援をするかというと、地域住民全体の暮らしの底上げにつながるからです。それは、雇用が生まれ、税収がアップし、設備投資などの経済循環が発生し、新しい従業員の家族が地域で暮らしを始めることで地域経済や教育や文化など、さまざまな面での活性化効果が出るからですね。

で、浜松を見てみた時に、「何がたりないか」を簡単に言うと、「土地と、交通インフラ」です。従業員(作業者、事務員から管理者、研究者まで含めて)などの人材は県内ではナンバーワンです。彼らが住む場所、生活する場所も十分あります。子どもを行かせる学校や保育園もあります。逆に、例えばスズキが進出する牧之原市は、人の面での充実は浜松に比べてだいぶ劣っているのが現状です。

ただ彼らは、土地の問題や交通インフラの問題については、現状ではいいとはいえませんが、積極的に解決しようという姿勢があります。それは、これまでいろんな会社にヒアリングをしてきた結果でしょう。

えてして、小さな市のほうが、「生き残り」がかかっているので一生懸命です。やれることは全部やろう、やれないことも、県や国に頼んででも何とかしよう、という姿勢が見えます。

それに比べて、浜松は「あぐらをかいてきた」のは事実です。やはりそういう市は、競争力が低下します。現にある機関の市の評価では、人口横ばい、商業低下、工業低下、という評価をしています。

企業の立地については、行政の関与が大きいのが事実です。土地はオーダーメイドのようなところがあって、企業が求める条件のものを用意するためには、現実的には行政の関与が必要になる場合が多いです。

それをやろうとするかしないか、これは大きな違いです。

私も8年前から4年間市議をやっていたので、私にも責任の一端があると思っていますが、浜松の政策の遅れは否めませんね。

なんとか遅れを取り戻すべく、がんばりたいと思います。
Posted by 大岡敏孝 at 2006年10月30日 09:32
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