アジア太平洋学術フォーラム

アジア太平洋学術フォーラム

昨日と今日は、グランシップでアジア太平洋学術フォーラムをやっています。
これは県が15年も取り組んでいる事業で、講師陣が良いので専門家の間ではだいぶ高い評価をいただけるようになってきました。

今回はエネルギーと震災対応がメインです。これは、時宜を得たテーマだと思います。

エネルギー問題に関しては、皆さん関心も高いことだと思いますが、そろそろ冷静な議論が必要だと思っています。
原発に関しても、私はこれまで以上に政治が責任と決定力を持たなければならないと思っています。
原発は、まず立地と稼働年数、設備の状況などに応じて、しっかりと仕分けをしなければなりません。

例えば、想定震源域の真ん中にある浜岡原発は、いくら防波堤を作ろうと、停止となるでしょう。これは、被災するリスク、そして被災した場合の被害人口やその金額が大きすぎるからです。

一方で、日本海側の原発はどうでしょうか。これは安全性を確保したうえで、余裕を持った耐用年数まで稼働というのが現実的な選択だと思います。日本海側はこれまで太平洋側ほど大きな地震・津波に襲われていないことが理由です。逆に言うと、この辺の原発まで止めてしまった場合、日本の経済は崩壊し、ただでさえ疲弊している日本にさらなる打撃を与えることになります。失業率なども大幅に増える事でしょう。

また、今日細野大臣は、もんじゅについて、廃炉を含めて検討という発言をしました。私はこれは、少し軽率であったのではないかと思います。
というのも、私が勉強した範囲では、もんじゅこそしっかりと技術開発を進めなければならない分野です。それは、この装置こそ、原発の使用済み燃料のなかからMAと呼ばれる危険度の高い物質を燃やし、より安全な状態にすることができる炉だからです。仮にもんじゅそのものを廃炉にするにせよ、新しい研究設備をつくらなければ、浜岡にも、福島にも残されている使用済み燃料を処理する手段をなくしてしまいます。

また、再生可能エネルギーの開発も進めなければなりません。この分野ではヨーロッパが先行していると言われますが、ヨーロッパは再生可能エネルギーの大部分を熱利用することで、ストーブなどの年商を減らし、CO2を削減しています。寒いヨーロッパと、むしろ暑い日本とでは、このあたりの対応がだいぶ変わってきます。しかし、再生可能エネルギーの利活用を進めるのであれば、太陽光発電の設置のみならず、たとえば火力発電所や工場から出される熱を、一定地域の住宅の暖房に利用するなどの地域ぐるみの方法を進めなければ、とうてい進むものではありません。

それから震災対策については、特に経済について、サプライチェーンの確保が最大の課題だと考えています。浜松地域においても、東日本の震災で部品が入らず、工場が止まってしまいました。この問題は、とても静岡県というくくりでは対応できるものではありません。企業立地の問題も含めて、最低でも東海地区という広域でとらえてゆかなければなりません。そういう点も含めて、地方の時代と言いながら、市とか県という行政区画では今の経済活動の範囲からは小さくなりすぎているのかもしれません。とはいえ、今はそれが行政単位である以上、県として最大限の対応を進めたいと思っています。

ほかにも、書きたいことは山ほどあるのですが、私も今回のフォーラムでいろいろ気づいた事、自分の考えを整理できたことがたくさんありました。

印象的だったのは、藤本先生の言葉です。「空気を読んで意見するような組織や経営体は、いまや通用しない。いま不祥事で問題になっているような会社を作るだけだ。自分の頭で考えて、言うべき事を言う、こういう体制をつくらなければならない。」
これは、企業の経営者あるいは管理者に向けたメッセージですが、何よりも政治がまっさきに聞かなければなりません。

党の方針に反すると損するとか、あまり言うと孤立するとか、仲間に迷惑をかけるとか・・・国民のために働くと言っていた候補者が、当選した途端に、国民の事よりも自分の立場や周りの目を気にして内部の理屈だけで政治行動をする・・・これは現在の国政を悪くした最大の要素です。
私が知っている限り、以前はそうした事を越えて、ある意味空気など読まないで、言うべき事を言う議員さんがたくさんおられました。ある意味、器の大きさを感じる議員さんがいました。

しかし、小選挙区の導入で、選挙区が小さくなったことに合わせて議員さんも小さくなった。いまや、「右や左の旦那さま」、という二枚舌で誰にでも迎合する、八方美人で何の主張もなく、つまりは何も仕事が出来ない議員さんが目立つようになりました。

私もこうしたご指摘をしっかりと受け止めて、しっかりと主張できる議員を目指して研鑽を深めたいと思います。書ききれない思いや意見もあるのですが、今後少しずつ意見してゆきたいと思います。


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