普天間と辺野古



先日ふじのくに交流団(静岡県のさまざまなモノの売り込みのために、こちらと先方の政財界のメンバーが交流する事業。)で、一泊二日で沖縄・那覇に行ってきました。

先方は、知事選を控えています。政治関係者だけでなく、経済界の皆さまの間でも話題でした。要は・・・あえて申し上げれば、あまり入れたい人がいない、というのが本音のようです。現職は高齢で、激務(特に移動距離と時間が長い)である沖縄県知事があと4年務まるのか、かといって対抗馬も、ただ基地移設反対だけでいいのか、ということのようでした。

そうしたなか、うちの知事が「1609年、それは沖縄県の皆さまにとっては屈辱の年だったと思いますが、その翌年、尚寧王が王子を連れて参勤交代に赴くことになり、その時に駿府にいた家康公に面会したことから、静岡と沖縄のゆかりができました。沖縄は元より独立国であり、蓬莱の島でありました・・・うんぬん・・・」と、沖縄県民の心をくすぐるような演説をしたので・・・静岡県知事が終わったら、沖縄県知事に来てもらえないか、と言う声が出るほどでした(笑)。

さて、翌日飛行機までに時間があったので、辺野古と普天間を見に行きました。

率直に言って・・・福島さんや鳩山さんが「あの辺野古の美しい海に基地を・・・どうのこうの・・・」と言っているほど、きれいな海には思えませんでした。普通の海です。沖縄にはもっときれいな海はいっぱいあると思います。

また普天間は、まるで浜松基地を見ているかのようで、住宅地のど真ん中に基地があります。というか、基地の周りに住宅が立ち並んだのでしょう。これは、パイロットとしては、着陸するのに怖いでしょうね。それ以上に、もし何かあった時にパイロットは機体を捨てて脱出できないので、兵士の安全確保の上で大きな課題があると思いました。極端な話し、辺野古なら、機体を海に捨てて脱出すれば、パイロットは命を守れるのですが、普天間なら「滑走路の真ん中をめがけてもろとも突っ込め」と指示を出さざるを得ません。そうしないと、住宅街に落ちる可能性があるからです。上官としては、これほどつらい命令はないと思います。

いろんな意味で、普天間基地を辺野古に移せるのなら、あらゆる点でそんなにありがたいことはないのではないか、と思いました。私なら、迷わず移設します。もちろんそれ以上の、基地そのものをなくすとかの選択肢もあれば別ですが、比較優位の選択肢であることは間違いありません。

思えばこの普天間問題でブレまくって、支離滅裂になったことから民主党政権の失速は始まっています。いまでもダム問題、年金問題、高速道路、経済や為替、中国尖閣問題など、何一つ解決できないままダッチロールになってしまっています。

私は政治家ですから、言うべきことは恐れず言う、その勇気が必要だと思います。誰だって、「右や左の旦那さま!」と右の人にはおっしゃる通り、左の人にもおっしゃるとおり、とやれれば言いに決まっています。商売の世界なら、それが十分通ります。右の人にも左の人にも携帯電話を買ってもらえばいい。しかし、政治の世界だけは、そうはいきません。その違いを認識し、NOを言う勇気を持たなければ、政治をやる価値も資格もないと思います。

私たちのように、地方議員レベルでも毅然とNOを言わなければならないときはいくらでもあります。

「何のために政治をやっているのか」 その矜持だけは失わずに持っていたいと思っています。


この記事へのコメント
大岡様

あなたのブログを読み、心から驚きました。 辺野古の海を表から見ただけで、たいしてきれいじゃないと一言で片付けるなんて、政治家としての資質を疑います。 その海の中に貴重な海洋生物がどれだけいるのかご存知ないのですか? 以前も、障がいをお持ちの方々は物乞い的になりがちだと語っていましたよね。 どういった感覚をお持ちなのか呆れます。
あなたのような方に政治は無理です。 早く他の道にお進みください。
Posted by 有権者 at 2010年11月08日 12:21
みんなの党との関係は?
あんまり、みんなの党って応援したくない。
Posted by suzuki at 2010年11月17日 23:24
有権者様

貴重な生物と、人の命とどちらが大切なのかも考えるべきだと
思いませんか?ジェット戦闘機が頻繁に離発着し耐え難い騒音
の中で生活を強いられる環境と、貴重な生物とどちらが重いのか。
Posted by 私も有権者 at 2010年11月20日 18:29
静岡の友人から大岡県議のブログについて聞き、拝見しました。
あまりに薄いモノの見方しかできないのですね。
沖縄県民の民意は、県外移設です。 私も有権者さんは、大岡氏のご家族でしょうか? 沖縄人との語り合いもしていない、現場を知らない方々に無責任なことを言われたくないです。
私は、宜野湾の大山という基地のど真ん中に住んでおり、あなたたちより沖縄を理解しています。 薄い発言の政治家はたくさんです。
Posted by 沖縄の有権者 at 2010年11月27日 19:14
皆さんコメントありがとうございます。

いろんな意見が出るのを承知で、あえて書かせていただきました。
批判されたくなければ当たり障りのないことを言えば済むのですが、一応政治家ですので、言いにくいことも含めて、ストレートに書いたつもりです。

もちろんたくさん書ききれないので、辺野古あるいは普天間の功罪、メリットデメリットはあろうかと思います。そういうことを含めて、私は一刻も早く普天間を移設、それには準備を進めてきた辺野古しかないと思います。

それより、先日沖縄に行ったときにもう一つ残念な話を聞きました。

尖閣の話です。

漁師たちの間では、「沖縄をアメリカに返してもらいたい」と言っているとのこと。

いわく、アメリカ占領下は、最高の漁場である尖閣にはいくらでも行けた。
それが日本に返還になってから、中国や台湾の漁船がたくさんでてきて、安心して漁ができなくなってきた。

そのうちあの海域には行かないようにと指導されるようになった。

それで、今回の事件。

日本は自国の領土も守れない、自国民の漁の安全も守れない。それなら、いっそのことアメリカに帰してもらった方がいいと言っておられるようです。

こんなに残念な話はありません。

まともな政治を取り戻さなければなりませんね。
Posted by 大岡 敏孝大岡 敏孝 at 2010年12月03日 12:49
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