静岡県の対応

静岡県の対応

今日は県庁に登庁し、危機管理局から説明を受けました。

危機管理センターからのオペレーションはいったん休んで、通常勤務になっていましたが、いまだに予断を許さない状況が続いています。

実際、今日も静岡県を対象にした緊急地震速報が出ており、連鎖しての地震と言うこともありうることから、皆様も油断せずに対応していただきたいと思います。

まず、この地震に関する静岡県の被害は、重傷1名、軽傷3名の合計4名でした。
重傷と言っても、転んでひざのお皿が割れたとのことですので、そういう意味では人命にかかわるような大きな被害がなくて良かったと思います。

次に、静岡県としては、以下の通り対応をさせていただきました。
1.緊急消防援助隊・静岡県隊として、市町村との協力のもと、186名の隊員を派遣しました。
2.医療チームを4隊派遣しました。ドクターカーとドクターヘリも派遣しました。
3.原子力発電所の被害が発生しているので、モニター要員を3名派遣し、防護服などを送りました。

近く、保健師チームも派遣する予定ですし、医療チームは帰ってくるので、今後の対応も協議しなければなりません。
現場からの情報によると、これまでの新潟などの地震とは違い、「元気か、死亡か」のどちらかで、重大な治療を必要とする人は少ないようです。これも、地震と津波が連動した災害の特徴だと言えます。

物資支援をはじめ、その他の支援については、政府も現場も混乱しているようで、いまだに静岡県には要請が来ていません。「こんな状況だから、要請がなくても勝手に持っていくべきではないか」との意見がありますが、私は反対です。

これまでの新潟の地震で物資補給や避難所運営をしてきた経験からすると、物資だけ持ってこられても困るんですね。
トラックが付いたら、運転手は早くおろしてほしいと言います。ものを下ろすスタッフ、倉庫で整理するスタッフ、夜泥棒があってはいけないので見張りをするスタッフ、物資の払い出しを管理するスタッフなど、何十人もの人員がそれに割かれてしまいます。ですから、一方的にものだけ送り付けて、あとは知らないと言うのは、責任ある対応とはいえません。

ではどうすればいいのか。
私は、「1から10まで静岡県隊でオペレーションをすればどうか。気仙沼でも陸前高田でもどこでもいいので都市を決めて、そこに基地を構え、物資倉庫、泊る場所、救出者を避難生活させる場所、食事やふろの用意、水の確保、不明者の捜索、遺体の安置など、一連の業務を静岡県隊がすべてやれれば、誰にも迷惑をかけないし、非常に役立つ貢献ができるし、自分たちの経験にもなる。」と提案しています。

こうした時には、これまで地震災害の時に、ボランティアとして災害復興NPOの仲間と汗を流してきた経験が生きるんだ、と感じています。

しっかりと情報収集をしながら、初動のこの時期に必要な支援をしっかりとして行けるよう、私も力を尽くしたいと思います。

それと・・・ガセねたのチェーンメールや、義援金詐欺などが出て来ているようです。
チェーンメールの情報には振り回されないように、注意してください。
また、義援金は、信用できる組織以外には出さないようにしてください。現に、数時間駅の前に立っているだけで、10万円以上のお金が集まるものです。

今回の復興は長引くと思います。義援金についても、生きたお金として復興支援の時に出すことができますので、焦ることなく急ぐことなく、継続的に応援していただいた方がいいと思います。

私もがんばりますので、皆様のご理解とご協力をよろしくお願いいたします。


この記事へのコメント
頑張ってください。
そしていつか来るであろう東海沖地震の被害が最小で済むように危機管理体制を整えてください。
浜岡原発の在り方も今後議論になるかと思います。

あと雇用ですね。復興しても仕事がなくなる人が増えると思います。
浜松市は製造業の街で現在、製造業、建設業の方(特に下請け)は雇用調整などされて働きたくても十分に働けず、夜に飲食店でアルバイトしてる人がたくさんいます。

雇用対策は国・県の仕事ですので県議会議員の方には期待してます。

浜松市は残念ながら雇用関係の施策には余り積極的でないのでが現実ですね。製造業の街だからこそ浜松市しかも政令指定都市独自の雇用政策が必要だと思うのですがね。
Posted by hamamatsucity100 at 2011年03月14日 21:24
震災で被害にあわれた方々 お悔やみ申し上げます。
いろんなことを同時進行でやらないといけないので
現場は当然混乱していると思います。
そんな中 現地からの指示をまっていてもしょうがなく
かといってむやみ行動しても 返って混乱を広げるだけだとは
思います。
大岡先生の意見 大変よいと思います。
 簡単にはいかないと思いますが一刻を争う状況でありますので
会議だけでなく 県としてしっかり 素早く 行動をして頂き、被害にあわれた
方々に 少しでもお役にたてればと思います。
私自身 被災された方々に今 何ができるのか考えて 行動していきたいです。
Posted by なおっきー at 2011年03月15日 08:26
大岡さんのおっしゃるように、県単位で活動したほうが効果が大きそうですね。ご自身のボランティア経験が役立っておられるようです。

日本にとっていろんな意味でとてもつらい時をむかえたと思います。
この難局を日本人の手でしっかりと乗り越えられるかですね。
今後日本が外交で外国と対等に渡り合えるかどうかにも影響ありそうです。
静岡県民は何ができるのか、そういった気持ちになれる県民がはたして何パーセントいるかにかかっているのではないでしょうか。

それにしても原発のことは本当に怖いです。
確かな情報を知りたいのですが。
Posted by 中区民 at 2011年03月15日 13:57
浜松市と静岡県のホームページを見たのですが、義損金の窓口しか解説されていません。

お金は後で、物資が先ではないでしょうか。もちろん、物資を届ける手段、配る手段が必要なので、大岡さんの提案のように、1から10までやる静岡サンダーバード部隊をつくり、車ごと、人と物資を届けに行くのが良いと思います。

物資も買っていくのでは全国の流通で、物不足のパニックを併発します。家のなかに眠っている、毛布、ほっかいろ、衣類、乾電池、保存食、水などを市単位でまずは集め、県のトラック隊組織して届けに行くのはどうでしょうか。

今こそ公僕の働くチャンスだと思います。お金を集めて送るだけなら私でもできます。物を集め、分類し、箱詰めし、届け、配る・・これは一人ではできません。

ホームページ、地域のケーブルテレビで、窓口の部門、場所、時間と何を集めるか、どういう方法で持ち込む方法(たとえば衣類は子供用は年齢別、大人用はSMLのサイズ別、性別で20Lのポリ袋に一つづついれるなどなど)を伝えてくれれば、会社や団体ごとに動くことができます。

人を出せる団体なら、トラック隊で1週間現地に入ることもできると思います。

今、東北の方々のために力を出したいと思っている人はたくさんいます。

大岡さん自身は、今、動けるのでしょうか。
Posted by 秋山 at 2011年03月15日 14:44
スーパーに行きましたが、お米がまったくありません。水とティッシュペーパーもありません。東京や被災地以外の東北東日本各地でも食料が手に入らず、家族に送るため市民が買い占めているそうです。
Posted by 主婦 at 2011年03月15日 15:15
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