しばらくブログの更新をおさぼりしてすみませんでした。orz
忙しかったとはいえ、しっかり報告をしなければと反省しています。
さて、今日は三宅島に来ています。
はぁ?
と思われると思いますが、いちおう三宅島の復興支援ということで、写真のように東京都からも丁寧に資料を送っていただきました。
石原知事が思いつき(?)で始めた「三宅島をマン島のようなTTレースのメッカに」という趣旨の復興支援事業なんですが、私も災害復興支援というと、どうも「行かなければ!」と言う思いになってしまって、あわせて浜松はバイクのメッカですから、何かヒントを得られないかなと言う思いで参加させていただきました。
昨日決算特別委員会を終えて、そのまま新幹線で東京に来て、夜10時半の船に乗り、船中で寝て、今朝5時ごろ三宅島に着きました。
今、ひととおりのイベントに参加して、宿でブログを書いています。
久しぶりに夜時間が取れるので、これまでの事も含めて、まとめて報告しようかなと思っています。
10月の月末は、例の浜松市が作ろうとしている「高等養護学校」の関係の調査をしていました。
結論からすると、私としては「障害者のみを集めて高等養護学校を作るより、健常者と共に学校生活を送れるように既存高校に分校を設置する方式が望ましい」と考えています。
実際、県では南の丘分校をはじめ、既存高校の空き教室などを利用して養護学校の分校を設置する政策を進めています。
一方で浜松市は一学年18人程度で、高等養護学校を作りたいと言っています。
実はこれには多くの問題があって、
①障害を持った子が、いずれ健常者と共に働くための高等養護なら、やはり健常者といっしょにいたほうが、健常者にも障害者を知るメリットがあるし、障害者にも健常者と共に仕事をする訓練になるので、障害者だけを集める学校では効果が少なくなるのではないか。
②単設では、設備などに莫大なコストがかかる。それなら既存高校の設備を使わせていただく形で、むしろそのコストをソフト面にかけるべきではないか。
③実際問題として、授業の中で地域の商工業者の協力が必要だし、卒業後の進路の事も合わせると、既存の商業高校や工業高校と協力したほうがいいのではないか。
④養護教育は本来県の仕事だが、市が作るとなると、相当な費用を市が持ち出すことになる。しかも高等養護だけであ就業意思があり就業可能な障害を持つ子どもたち全員を受け止められない。それで意味があるのかどうか。
と言った多くの課題があります。
私は、障害者教育を担当している県として、市にやってもらうのではなく県として責任をもって障害を持った子どもがひとりでも多く社会参加できるための仕組みを考えて行きたいと思っています。
具体的には市や県の教育委員会と協議して行きますので、今の時点で確定的な事を申し上げられませんが、県議としてしっかりと仕事をしていきたいと思っています。
なによりも子どもたちにとって、卒業後や社会全体の認知・受け止めも含めてもっともよい方法は何か、と言う視点で、新しい提案をしていきたいと思っています。
11月2日からは決算特別委員会が始まりました。
私は今年は決算委員ではないんですが(4年に一度回ってくる制度になっています)、勉強のために傍聴しています。
県はなんと3週間もやるんですが、今のところ、途中ちょっと退席する事もありましたが、皆出席です。
当局の説明を聞いて、決算委員の質問を聞くと、論点や争点が分かります。
先輩議員もいろいろ教えてくださって、「大岡君の勉強になるように質問したよ」とか、「分からないことがあったらいつでも聞きに来なさい」と言ってくださるので、大変ありがたいです。
来週20日に採決して終わるのですが、それまでは決算シフトで、事前の準備勉強も含めて毎日忙しくしています。
14日にはユニバーサル技能五輪のオープニングがありました。
皇太子殿下もお見えになり、世界各国の技術者、そして障害を持った方々ですばらしい腕・技術をお持ちの方々が参加されました。雅子様は・・・残念ながらお見えになりませんでした。
こうしたイベントはいいですね。静岡でやれるというのは本当にありがたいと思います。
願わくは、これを契機に「障害者の雇用促進」や「静岡版マイスター制度の導入」などの政策を進められればと思っています。
で、17、18は三宅島にいます。
復興支援ということで、多くのボランティアがイベントを支えています。
実際に降り立ってみると、未だに火山ガスのにおいがしますし、溶岩流のあとが各所にあり、復興と言っても大変だと言うことを感じます。そう言う点では、中越地震や中越沖地震以上の困難があると思います。
周囲を回ってみると、自然の姿が多く見られます。
実際、2000年に噴火し、2005年までの間は、人が住んでいませんでした。
そのことで急速に自然が回復しているとか。特に排水がなくなったので、海の環境がすごく良くなったようです。
私たちも「環境対策」なんていっていますが、人間が住まないことが一番の環境対策というのは・・・皮肉なことです。
実際、本当に自然を守ろうとすれば、人間を減らす事を考えないといけないんでしょうが・・・それはできないですしね。
「不都合な真実」でも訴えているとおり、全人類が考えなければならない問題であり、同時にもっとも効果的は方策は「取れない」というか「取るわけに行かない」タブーですので、解決は難しい問題です。
イベント会場ではご覧のとおり。地元のお年寄りがたくさん参加されています。
話を聞くと、「楽しい」「どきどきするのは久しぶり」とのことで、そういう効果も大事ですね。
白バイ隊員もたくさんおみえでしたが、写真は、ちょっとおさぼりしてイベントをご覧になっている様子。
皆さん大変楽しそうで、切符を切るこわいお兄さんをちょっと休憩して、ストレス発散と言ったところでしょうか。
はっきりいって、そう言う時間も大事だと思います。
先日の決算特別委員会でも、多くの警察官がストレスによる精神的な問題で休んだり、病院に行ったりしているとの報告がありました。警察も含めて・・・オールウェイズ三丁目の夕日のような、余裕がなくなってるんだと思います。
やはり社会には、かつてのようなおおらかさが必要ですよね。
そういう面も含めて、県政のあるべき姿をしっかりととらえて、ひとつひとつ政策に変えてゆきたいと思っています。
ちなみに白バイ隊のみなさんはやはりバイクは好きなようで、いろいろマニアックな話をされていました。
で、夜のセレモニーには石原知事が自説をまくしたてておられました。
セレモニー後に知事を呼び止めて・・・
「私は浜松から来ました。ご存知のとおり浜松はオートバイメーカーのうちホンダ、ヤマハ、スズキの大手3社が拠点をもっています。今回はメーカーの協力が得られなかったとの事ですが、ぜひ知事が浜松にお見えになり、メーカーのトップに直接思いを話して、協力をお願いされてはどうでしょうか?」
とお話したところ、
「いやだ、俺は頭を下げる気はない。今回国内メーカーは何も協力してくれなかった。でも、海外にもいくらでもメーカーはある。彼らに協力してもらって、国内メーカーのほうから頭を下げてくるようにしてみせる。でも、君が何社かにルートがあるなら、君のほうから協力するように言ってくれ。」
だって。
「いやいや、私が行っても意味がありません。知事がお見えになれば、メーカーの対応も変わるのでは?」と食い下がったら、
「いやだよ。俺は頭を下げる気はないからな。来年もっと盛り上がるようにしてやる。君もぜひ楽しんでくれ。今日はありがとう。」
とのこと。
あっさり断られました・・・。
しかし・・・ちゃんとお願いに伺えばいいのに・・・と思いました。
今回の事も石原さんの思い付きがなければ実現してないと思いますし、政策とか事業とかって、たぶんにそういうキーマンの強い思いというのが必要ですから、そう言う意味ではすごい方だと尊敬しているのですが・・・。
そこに謙虚さというのがあれば、もっとすごい知事になっているでしょうね。
まあ、そういう部分もふくめて、人間というのはうまくできているんでしょうけど。
いずれにしても、浜松のバイク文化発信と言うこともふくめて、多くのヒントをもって帰りたいと思っています。
事業の進め方やスタッフの配置、あるいは準備活動や地元の反応など、できるだけ多くの方にインタビューして、静岡県や浜松市の事業にフィードバックしたいと思っています。
明日は朝から三宅島の散策に出ますので、そろそろ寝ます。
相部屋で・・・同室の方もそろそろお休みになりたそうなので・・・。
ではでは、おやすみなさい。