首長の退職金

首長の退職金

先日長野県知事に当選した村井さんも、退職金は受け取らないとのこと。

いわく、
「長野を憂いて出馬したので、物質的なものは欲しくない。」とのこと。
さすが、大変すばらしいご意見です。

一方で、私自身はすこし視点が違って、そもそも政治の仕事、行政の方向性を決断する首長の仕事に、「退職金」という慰労金はそぐわないと思っています。
地域はこうあるべきだ、こうすればもっと多くの市民が喜んでくれるはずだ、と思って政治はやるのであって、べつに高額の慰労金をもらうような仕事ではないと思っています。

金額については、本当に民間の常識とは大きくかけ離れています。

浜松市長は4年つとめて、3340万円

もう4年やると、また3340万円。

今の浜松市長は、「退職金返上」の「へ」の字も言わないので、6680万円は自動的にもらえるわけです。

これはおかしい!という多くの意見があって、民間人で構成される「行革審」でも退職金の廃止が提言されましたが・・・市長は、自分としての判断、トップとしての決断を一切口にしていません。まるで聞かなかったふりを決め込んでいますね。

一方で、「市長などの報酬は報酬審議会で決めてもらう」とか言って、先日から報酬審をひらいています。

しかし・・・なかなか報酬審などでは、「退職金はゼロ、給料は3割カット」なんて言えませんよ。人間だから、そういうもんです。それは、言いにくいものです。逆に、市長なら、そういうことを言わせないで、自分で自分の腹を切らなければなりません。

それがリーダーってもんだろ!と私は思っていますが、今の市長さんにはそういう意識がないのか、それともどうしても3340万円の退職金が欲しいのか・・・よくわかりません。

実際、退職金を返上したり、改革の先頭に立つ意味で給料を減らしたりしている知事や市長は、全部自分で決めています。

最近有名になった、伊藤忠商事の社長・丹羽宇一郎さんも、当時経営が厳しかった伊藤忠の再建のために、給料を全額返上し、社長車を廃止・自身も電車通勤すると言う決断をされています。

4000億もの不良債権を処理し、300社以上の関係会社を整理するためには、まずトップが姿勢を見せなければならない、と言う信念をお持ちなんですね。

ぐずぐず言っている市長とはえらい違いです。市長公舎(家賃を一銭も払わず市長公舎に住んでいるのは、浜松市長と、ヨコハマの中田さんと、札幌市長、秋田市長だけ。日本でたった4つだけです。)を売却するか、適正な家賃を払うべきだという話にも、ぐずぐずしてましたが・・・情けないもんです。

とにかく、市長でも議員でも、政治をする人間が先頭に立たないと・・・公務員も市民も納得はしてくださらないでしょう。喜んで応援する、自分たちも痛みを分かち合う、とはならないと思います。

次の市長には、こうしたリーダーシップを発揮できる方になっていただきたいものです。


この記事へのコメント
大岡に一票 !

4年つとめて、3340万円とは・・・
今風に言うと 「ありえない!」 ってとこでしょうか。

その分、借金かえそうよ! って思います。

失礼しました。
Posted by 白あん at 2006年09月05日 20:57
白あんさん、ありがとうございます。

その通りです!一番大事なのは、「みんなで借金返そう!財政を良くしよう!」という姿勢だと思います。トップがそういうことの先頭に立とうと言う姿勢だと思います。

実際、伊藤忠の社長が給料を返上したところで、会社全体から見たらたかが知れています。社長車を使わないところで、会社全体から見たら人件費の節減や燃料代の節減など、ほんのわずかなものです。

でも、それを見たときの社員の反応は、天と地ほど違います。

それが、大きな力を作る。改革への流れを作る。そういうもんだと思います。

改革は、まず自分自身から。このことは、これから政治をやってゆくなかで、常に忘れずにいたいと思います。
Posted by 大岡敏孝 at 2006年09月05日 22:46
 大岡さんが具体的に自分の政策(?)を言うのは、多分、市長の給与の問題だけです。あと、ザザに公費をつぎ込むなかな。

 おざわたり保育園の廃園とか、モザイクなんとかに対する対案とか、新市役所をどうするかとか、そもそも市のグランドデザインをどうするかとか、学校ホームページの最低基準とかでは、意見を聞いたことがありません。

 後者に比べれば前者は小さい問題だと思います。

 
Posted by 牧野 紀之 at 2006年09月06日 13:59
>牧野さま

はじめまして。

小沢渡保育園の廃園は、市民にとって大きな問題なの
でしょうか?都市計画に準じていないということですが、
違法だから廃園という意見と、違法を長年見逃してきた
から廃園を撤回せよと相反する意見のようですが、
意見の根拠が同じ土俵に乗ってないのでは?

当事者である通園している子どもたちと保護者の調整
が問題の全てで、共○党のようにこの問題を政治利用
していることが、私には理解できません。

市長の給与・退職金・公舎に対する大岡さんの発言は
政策ではなくて、「政治への姿勢」だと思います。
Posted by やまもと@浜松市民 at 2006年09月08日 10:50
★批判も大事
今が全て良いと思っていれば、変革は起きないと思っています。その意味では大岡さんがいつも批判的な眼を持っていることは大事だと思っています。市長公社や退職金などの問題が解決していないのは、ご本人、トップに改革の意思がないと批判されても、致し方ないと思います。
★提案も欲しい
どうしても短いブログの中では、大岡さんが浜松をどうしたいのか、日本をどうしたいのかというビジョンがなかなか見えません。一度坂本龍馬の船中八策のようなものを書いてもらえればと期待しています。
ではでは。
Posted by 秋山雅弘 at 2006年09月28日 14:35
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